みなさん、社会化はご存知ですか?
社会化とは、人間社会のあらゆる刺激に慣れさせることです。
人間社会の刺激とは、人、車、自転車、踏切など街にあるありとあらゆるものや、雷や花火などの大きな音、また犬同士にも社会化は必要です。
問題行動を起こしている犬の大半が、しっかりとした社会化を子犬のときに行っていません。
逆を言えば、子犬のときにしっかりとした社会化を行えば将来問題行動を起こす確率は大きく下がります。
人への社会化は特に重要です。
他の犬と仲良くできなくても他の犬と会わせずに暮らすことはできますが、飼主さん以外の人が嫌いになってしまうと生活に影響を及ぼしてしまうからです。
そのならないために生後3か月までに100人の人に抱いてもらいましょう。
それも子供からご老人まで、男女問わずあらゆる人たちにです。
さらに帽子をかぶっている人やメガネやサングラス、マスクをつけている人など色々な格好をしている人たちに抱いてもらえれば最高です。
短い時間でもいいので抱いて触ってもらえれば、きっとその犬は人のことが大好きな犬になってくれます。
社会化は犬がうちに来たその日からすぐに始めるようにしましょう。
というのも、社会化期のピークは生後12~16週齢と言われています。
その頃までは好奇心旺盛なのでなんにでも興味を持ち怖いもの知らずですが、その時期を過ぎると恐怖心が芽生え始めて警戒心を示すようになります。
やらなければいけないことがたくさんあるのに期間は大変短いので、来た日からいろいろなものをすぐに経験させてあげることが必要です。
しかし注意点があります。
いきなり強すぎる刺激を与えたら逆にトラウマを与えてしまうこともあります。
弱い刺激から徐々に刺激を強めていきましょう。
また日本ではワクチンプログラムの問題もあります。
きっと獣医さんにはワクチンが終わるまでは「絶対に家から出してはいけません」と言われていると思います。
しかしそれでは一番大事な社会化期を家の中だけで過ごすことになってしまいます。
これでは身体は健康でも精神を育てることが出来ません。
ですから私は抱いて外を散歩するなど他の犬や動物に接触させないようにして、できる限りリスクの少ない方法でたくさん外を連れ出すべきだと思っています。
最近では社会化の重要性をわかっている獣医さんも増えてきているので、ぜひそういった獣医さんやドッグトレーナーのアドバイスを聞いて、しっかりとした社会化を行ってほしいと思います。
社会化期は生後12~16週齢と書きましたが、過ぎてしまっても時間はかかりますが社会化は行うことができます。
ぜひ諦めずにご相談ください。